The Japanese Society of Medical Networking for Intractable Diseases
理事長挨拶
日本難病医療ネットワーク学会の吉良潤一前理事長のご退官に伴い、この度理事長を拝命しました、大阪大学大学院医学系研究科神経内科学の望月秀樹です。本学会は、2004年に吉良先生が立ち上げた日本難病医療ネットワーク研究会が基盤となり、職種や所属の枠を超えて広く難病の課題を検討し医療とケア体制の向上を図ることを目的に、2013年に研究会を発展的に解消させ、日本難病医療ネットワーク学会を設立することになりました。記念すべき第1回日本難病医療ネットワーク学会学術集会を大会長として、大阪急性期総合・医療センターの狭間敬憲先生とともに大阪で開催いたしました。その後、地域の実情に沿った難病支援の現状とあり方を会員と共に学ぶことを一つの視点として、全国の主要都市で8回の学術集会が開催されてきました。

2017年1月「難病の患者に対する医療等に関する法律」が施行されました。難病改革の理念は、難病患者に対し「良質で適切な医療の確保」「療養生活の質の維持向上を図る」ことであり、難病の特性に応じて関係機関・職種が連携し、総合的な支援を行うこととされています。本学会は、これまでは主に神経難病を対象としていましたが、この理念に基づき330以上の多岐にわたる難病疾患に向き合うことになりました。患者さん、多職種の皆さんとともに他学会とも連携し、さらに活発に日本の難病医療の向上に貢献してまいります。当学会の事務局は、これまでご尽力いただきました九州大学神経内科から大阪大学神経内科学教室が担当することになりました。会員の皆様におかれましては、学会の運営に際し、ご指導、ご鞭撻のほどを何卒宜しくお願い申し上げます。

令和3年5月
日本難病医療ネットワーク学会 理事長
大阪大学大学院医学系研究科 神経内科 望月秀樹